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国交省/成田空港機能強化へ基本計画改定/53年ぶり、完成目標は30年

2019/11/06

国土交通省は5日、成田空港(千葉県成田市)の機能強化に向け、同空港施設の設置・管理を規定する基本計画を改定した。機能強化に伴い空港敷地を1060ヘクタールから2600ヘクタール程度に拡大することや、新設・延長する滑走路の長さや幅などを明記。滑走路などの工事を2030年ごろに完了するよう定めた。成田国際空港会社から事業変更許可申請を受けた後、公聴会や審査手続き、変更許可といった手続きを踏む。基本計画の改定は53年ぶりとなる。
 同日の閣議後の会見で赤羽一嘉国交相は同計画の改定を表明し「今後とも県や地元市町といった関係者としっかり連携し、地域の理解を得ながら機能強化に取り組んでいきたい」と意欲を示した。
 18年3月に国、千葉県、地元市町、成田空港会社が四者協議会で機能強化策に合意した。国交省は合意内容に沿って基本計画を見直した。現計画で規定している横風用滑走路の計画を廃止。代わりにC滑走路(3500メートル)の新設、B滑走路(2500メートル)の北側延伸(1000メートル)に必要な条件を記載した。
 基本計画によると、運用しているA滑走路(4000メートル)、延伸するB滑走路(3500メートル)、新設するC滑走路(同)が平行に並ぶ配置になる=図参照。滑走路の間隔は2500メートル以上を確保する。滑走路の幅は45メートル以上、着陸帯の幅は280メートル以上に設定した。
 航空機の騒音を巡る周辺市町への配慮事項を新設。成田空港会社に対し、空港の設置管理で騒音などによる障害防止や生活環境の改善などを着実に実施することを求めた。
 機能強化では滑走路の増強や弾力的な滑走路の運用などで、空港の年間発着容量を50万回(現状30万回、来年度早々に34万回)に引き上げる。関連工事として高速道路を含む周辺道路の整備なども行われる。
 成田空港会社は事業変更許可を受けた後、敷地拡大に向けた用地取得に入る。現時点で9割以上の地権者が用地提供に同意しているという。